唾液が感染源?赤ちゃんの虫歯感染を無理なく防ぐ方法

伊勢原の歯医者、大野歯科医院のスタッフブログのページです。

当医院も明日からお盆休みです。

伊勢原では3年ぶりに大山絵とうろうまつりが開催されるようで、楽しみです。

例年でしたら牛乳パックで作ったとうろうも並んで幻想的な美しさなのですが、今年はどうやら中止とのこと。

残念でたまりませんが、感染症の拡大が著しい中でも実施できることをありがたく思います。

運営の皆様には頭の下がる思いです。

伊勢原市観光協会HPからお借りした過去のお祭りの様子

感染症と言えば、虫歯も感染症の1つだいうことをご存知でしょうか?

実は生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌は全く存在しませんので、

どこかのタイミングでお口の中にうつるものなのです。

患者さんからも、

 「赤ちゃんのほっぺにキスをすると虫歯がうつるの?」

 「くしゃみでうつることなんてあるの?」

と聞かれることがたまにありますね。

今回は赤ちゃんに虫歯が感染する経緯について、パパさんママさんに知っておいてほしいことをお話しします。

もくじ
虫歯菌は後天的に感染します
赤ちゃんの虫歯の感染源は、主に両親の唾液です
歯の生え始めは虫歯菌が定着しやすい時期です
赤ちゃんへの虫歯感染対策として気を付けたいポイントは?
パパさんママさんの口内環境を整えておくとストレスなく過ごせます
「感染の窓」が閉じる3歳までをうまく乗り切りましょう
まとめ

  

虫歯菌は後天的に感染します

生まれたての赤ちゃんのお口の中には虫歯菌が存在しないそうです。

ママの胎内では、基本的には無菌の状態です。

赤ちゃんは産道を通るときにお母さんから菌を受け取ります。

有名なのはビフィズス菌ですね。

その後赤ちゃんは大きくなるにつれて少しずつ菌に慣れ、健康に育っていきます。

赤ちゃんの虫歯菌の感染源は、主に両親の唾液です

最初は赤ちゃんには全く虫歯菌がいないのなら、どうして虫歯菌に感染するのかと疑問に思いますよね。

虫歯菌は空気感染せず、経口感染または飛沫感染します。

そして赤ちゃんにとって一番の虫歯菌リスクはなんと両親のお口の中の虫歯菌です。

赤ちゃんへの虫歯感染対策として気を付けたいポイントは?

では、赤ちゃんへの虫歯感染を防ぐポイントとして、日常生活の中で具体的に何に気を付ければよいのでしょう?

基本的な考え方として、

大人の唾液が赤ちゃんに触れることが無ければ感染リスクは低いと思って大丈夫です。

今のパパさんママさんは口移しなんてしないでしょうし、

カトラリーやコップの食器の共有も相当気を付けていることかと思います。

(食器用洗剤できちんと洗っていれば大丈夫と考えてOKです)

 

油断しがちなところで、ペットボトルの共有はアウトです。

くしゃみも、厳密にいえば飛沫感染します。

 

ほっぺたへのキスは軽いものなら大丈夫かと思いますが、唾液が付いてしまうような愛情あふれたものは避けましょう。

熱いのをフーフーしてさましてあげるのも、唾液が飛んでしまうことを考えると避けたほうがいいですね。

ご両親の口内環境をきれいにしておくとストレスなく過ごせます

日常生活で気を付けることを並べると、リスクだらけでびっくりしちゃいますよね。

上のイラストの通り、赤ちゃんのお世話はスキンシップが多いですから、感染の機会を減らそうと思うとなかなか大変かと思います。

もうひとつの虫歯感染対策として、パパさんママさんがお口の中をきれいにしておくことが挙げられます。

パパさんママさん自身のためにもなりますし、虫歯感染のリスク管理がラクになりますよ。

唾液の中の虫歯菌が少なければ、赤ちゃんについてしまっても虫歯感染リスクは低くなりまので、赤ちゃんに安心してスキンシップを取ってください。

パパさんママさんが口内環境を整えるためやるべき3つのこと

お口の中をきれいにしておくというと少しハードルが高そうですが、大丈夫です。以下の3つのポイントを押さえてください。

出産前に歯科受診を済ませておく
歯みがきやうがい、ガムを噛む回数を増やす
食後にお茶を飲む

唾液の中の虫歯菌が少なければ、赤ちゃんの感染リスクは低くなります。

虫歯菌を減らすには時間がかかりますから、ご両親ともに妊娠前からお口の中を整えましょう。

忙しくなる妊娠後期を迎える頃には治療を終えておくことをおすすめします。

「感染の窓」が閉まる3歳までをうまく乗り切りましょう

赤ちゃんの虫歯の主な感染源はパパさんママさんだと思うと、責任を感じちゃいますよね。

お子さんのお世話も忙しいし、いつまで気を付ければいいのかゴールを知りたいことと思います。

 

一歳半から3歳までの乳歯が生えそろう時期は、『感染の窓』と呼ばれています。

窓がオープンになるので、虫歯菌が赤ちゃんのお口に一気に入ってきます。

ただ、この窓は3歳を過ぎると無事閉じられるので、

それ以後は感染する可能性はかなり低くなります。

しかも口内の善玉菌と虫歯菌のバランスはほぼ決まり、その後は大病などしない限り大きく崩れることは無いそうです。

 

ですから、3歳過ぎまでを一つの目安として、唾液を介した感染に特に注意していただければよいかなと思います。

私達大野歯科も全力で応援しますので、パパさんママさんも赤ちゃんもみんなでご受診くださいね。

(予約の際、その旨をお伝えいただけると嬉しいです。張り切ってサポート準備をしておきます)

まとめ

おなかの中の赤ちゃんは基本的に無菌状態で、口内にも虫歯菌はいません。

誕生後、大人のだ液を介して虫歯菌に感染します。

唾液による虫歯菌の感染を完全に防ぐことは難しいです。

唾液がうつらないように配慮するよりは、パパママが口内環境を整え、唾液内の虫歯菌を減らすほうがラクですし、赤ちゃんと気兼ねなくスキンシップが取れます。

ご自身でのケアはもちろん、歯科をうまく利用して口内コントロールをしましょう。

乳歯が生えそろう3才頃までの赤ちゃんは特に、虫歯菌に感染させないように注意が必要です。

3才を過ぎれば感染リスクはぐっと下がりますので、努力のしどころです。

食器や食べ物の共有には特に気を付けましょう。

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